2022年12月11日日曜日

さいしょはハックされたのかと思ったけど...

 “I thought I’d been hacked. It turned out I’d been fired”: tales of a Twitter engineer


イギリスの週刊新聞 The Economist の 2022.12.02 の記事のタイトルからです。

→ “I thought I’d been hacked. It turned out I’d been fired”: tales of a Twitter engineer


◆ 大まかな発音:

 “I thought I’d been hacked.
アイソート アイドビーンハックト

It turned out I’d been fired”: 
イットターンドアウト アイドビーンファイァド

tales of a Twitter engineer
テイルズオブア トゥィッターエンジニァ


◆ 意味

□ I thought : 私は...だと思った・考えた


□ I'd been hacked = I had been hacked

had been で過去完了。つまり話題の中心となる過去の時点より、時間的に「前の」状態を表しています。

ここでは、直前の I thought が過去形なので、「私が思った」より以前のことを had been ... は表現しています。

had been hacked の been hacked で受動態になります。

hack には「たたき切る」、たとえば「木を切り倒す hack a tree」という意味がありますが、ここでは「コンピューターのシステムに不正に侵入する」といういみの「ハック」です。

「ハッカー hacker」は「hackする人」、つまり「コンピューターのシステムに不正に侵入する人」 。

I'd been hacked. で「ハックされてしまった」。


□ I thought I’d been hacked. 

「ハックされたのかと思っていました。」


□ It turned out I’d been fired.

turn out は「...ということがわかる、判明する」という表現。

主語の it はいわゆる形式主語で、じっさいには後半の I'd been fired を指しています。

つまり、「〈 I'd been fired 〉ということが判明した」です。


□ I'd been fired

had been fired で「fireされた」。さっきの文と同じ構造です。(過去完了と受動態)。

fire は「炎」ではなく、「解雇する」「くびにする」。

つまり「私は解雇されてしまった」。

It turned out I’d been fired. 「自分が解雇されたということがわかった。」


□ : 

「 : 」は句読点のひとつで、コロン(colon)。

コロンのあとには「説明」や「引用」などが続きます。

訳すと「つまり」「すなわち」「というのも」という感じ。


□ tales of a Twitter engineer

「ツイッターのエンジニアの話」。

tale は「物語、話」。


□ “I thought I’d been hacked. It turned out I’d been fired”: tales of a Twitter engineer

あるツイッターエンジニアの物語「ハックされたのかと思ってましたが、くびになったってわかったんです。」


(ここまで)


2022年10月23日日曜日

イランの女性たちが変革への戦いをリード

In a country where a man’s voice has historically been louder, the women of Iran now lead the fight for change.


ニュース雑誌 Time のWebサイト、2022.10.5 の記事、Why Iranian Protesters Chant 'Woman, Life, Liberty' からです。


記事のタイトル、

   Why Iranian Protesters Chant 'Woman, Life, Liberty'

は、

   イランの抗議者たちが「女性、命、自由」をスローガンにするわけ

という感じです。

chant は「を(大声で)何度も言う」「(スローガン)を繰り返し言う」「をシュプレヒコールする」。

※「シュプレヒコール」の意味がわからない人がいるかも。 ググってください!


まず発音を大まかに確認しておきましょう。

In a country where a man’s voice
インナカントリィ ウェア アマンズヴォイス

has historically been louder, 
ハズヒストリカリイ ビーンラウダァ

the women of Iran now lead the fight for change. 
ザウィミンオヴイラン ナウ リードザファイトフォチェインジ


では、文を前から見ていきましょう。

◇ In a country 
(或る)国で(は)

◇ where a man’s voice has historically been louder,

この where は「関係副詞」。

この部分全体が、直前の名詞「a country」を修飾しています。つまり「~な国では」となります。

_ a man’s voice 「男性の声が...」。これが次の has ... been の主語。

man は「人間」となるときもありますが、今回は、この後出てくる「the women」との対比になっているようなので、「男性」としておきます。

_ a man's voice has historically been louder

「男性の声のほうが(ずっと)歴史的により大きかった」

この現在完了は「継続用法」でしょう。

「historically 歴史的に、歴史上(ずっと)~だった」というかんじ。

louder はもちろん loud ([声や音が]大きい)の比較級。


◇ In a country where a man’s voice has historically been louder

「歴史的に男性の声のほうがより大きかった国で」


◇ the women of Iran now lead the fight for change.

「イランの女性たちは今や変革への戦いをリードしている」


◇ 全体で:

In a country where a man’s voice has historically been louder, the women of Iran now lead the fight for change.

歴史的に男の声のほうがより大きかった国で、いまやイランの女性たちは変革への戦いをリードしている。


◆ 単語の確認

声: voice
歴史的に: historically
(声・音が)大きい: loud
導く, 先頭に立つ : lead
戦い: fight


[ここまで]


2022年8月24日水曜日

駅への道を教えてください(高校入試の英語)

高校入試のための英語です。


◆ 道を教える

「私に英語を教える」だと teach me English だけど、「私に道を教える」だと show/tell me the way となる、

つまり、teach ではなく tell または show を使う。

show は「示す」という感じで、地図で道を示してやったりする感じ。

tell だと「話して教えてやる」感じ。

teach は「知識(学問)、技術を教える」こと。


◆ ~への道

「~への道」は the way to ~。

「駅への道」だと the way to the station。

駅への道を教えてくれっていうときは、その駅が「どの駅」かはもちろんわかって聞いているわけだろうから、 a staion じゃなくて the station にしよう。


◆教えてしてください

「教えてください」は、ていねいな命令文にして Please show/tell ...とか。

あと、Would you show/tell ... でもいいですね。


◆ 駅への道を教えてください。

Please show me the way to the station.

Please tell me the way to the station.

Would you show me the way to the station?

Would you tell me the way to the station?


[ここまで]


2021年1月9日土曜日

君を愛するために生まれた(高校入試の英語)

I was born to love you with every single beat of my heart. 

[Freddie Mercury]


イギリスのロックグループ Queen の1985年の曲  "I Was Born To Love You" の冒頭の一節。

歌詞はボーカルのフレディ・マーキュリー。


【発音】

I was born to love you
アイ ワズボーン トゥ ラヴユー

With every single beat of my heart
ウィズエヴリシングルビート オブマイハート



【解釈】

◇ I was born 
   私は生まれた

be born で「生まれる」。 born はもともとは「(子)を生む」という意味の動詞 bear の過去分詞から。

なので be born は「生まれられる(?)」っていう受動態から?


◇ I was born to love you

   私は君を愛するために生まれた

to不定詞(to+動詞の原形)で「~するために」。

「~するために」は動詞(ここでは was born)を修飾するので「副詞句」。つまりいわゆる副詞的用法。

◇ with every single beat of my heart
   私のハートの鼓動(ビート)の一つひとつで

every のあとに来る名詞は複数ではなく単数形なので beat(鼓動)は単数形。

この前置詞 withは「~でもって」という感じ。


全体で:

I was born to love you 
With every single beat of my heart. 

お前を愛するために生まれた
おれのハートのビート一つひとつで


続く歌詞:

Yes, I was born to take care of you
Every single day of my life

イェス アイワズボーントゥティ(ク)ケアオヴユー
エヴェリシングルデイ オヴマイライフ

そう、俺はお前を大切にするために生まれた
おれの人生の一日一日ごとに


◇ I was born で始まる歌でもう一つ有名なのは、Sam Cooke(サム・クック)という人が歌った "A Change Is Gonna Come" 。 こちらは 1964年。

I was born by the river in a little tent.

アイワスボーン バイザリヴァ イナリトルテント

俺は川沿いの小さなテントで生まれた。




2021年1月5日火曜日

助けてくれる友達(高校入試の英語)

 前回(「住む家がない・遊ぶ友達がいない」)に関連した表現。

「私には助けてくれる友達がいない。」


「私(に)は友達がいない」は、

I have no friends.

「助けてくれる友達がいない」は、

「私を助けてくれる → 友達」と考えて、

I have no friends to help me.

と to help me「私を助ける」を加えます。



2021年1月4日月曜日

住む家がない・遊ぶ友達がいない(高校入試の英語)

 「私は何か飲み物がほしい」

は、

I want something to drink.

後ろの to drink が something を修飾(説明)して、「飲むための → 何か」、つまり「何か飲むもの」。

※ 不定詞の形容詞的用法です。

「何か温かい飲み物がほしい」

だと、

I want something hot to drink.

です。(hot の位置に注意)。

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では、「彼には住む家がない」は?

「彼には家がない」だと、

He has no house.

でよさそうです。

「住む家がない」は「住むための → 家」と考えて、

He has no house to live.

でしょうか。

ちがいますよね。

「~に住む」は live in ~ と前置詞の in が要(い)ります。

ですので、「彼には住む家がない」は、

He has no house to live in.

です。

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では、「私はあそぶ友達がいない」は?

「私には友達がいない」は、

I don't have any friends.

I have no friends.

とかです。

「遊ぶ友達がいない」だと、

I have no friends to play.

でしょうか。

「~と遊ぶ」のだから play with ~ となるはず。

なので、

「私はあそぶ友達がいない」

は、

I have no friends to play with.

としましょう。

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まとめ。

1. 私は何か温かい飲み物がほしい。

2. 彼には住む家がない。

3. 私はあそぶ友達がいない。


1. I want something hot to drink.

2. He has no house to live in.

3. I have no friends to play with.


2020年12月23日水曜日

彼女は君に会えば感激でしょう。(高校入試の英語)

 「その試合はわくわくする(わくわくさせる)」は、

    The game is exciting.

ですが、「彼女はわくわくしている」だと、

    She is excited.

となります。


「彼女は君に会えば感激するでしょう」だと、

    She'll be excited to see you.

です。

この文の形式は、

    I'm glad to see you.

と同じです。 to see you が「あなたに会えて」です。

文法用語でいうと「不定詞の副詞的用法」です。

ここでは、不定詞(to+動詞の原形)が「~して」という意味になって、

excited や glad という形容詞を修飾しています。

    君に会えて (to see you) → わくわくする・感激する (excited)

    君に会えて (to see you) → うれしい (glad)

※ 形容詞を修飾するのは副詞です。


【高校入試問題実例】

Andy was excited to receive the mysterious letters from this secret friend.

「アンディはこの秘密の友だちから(何通も)謎めいた手紙を受け取ってわくわくしていた。」

[明治学院高校 H20 長文問題の中の一文]


mysterious(ミステリアス)は「謎めいた、神秘的な」(形容詞)。

mysterious の名詞は mystery(ミステリィ)、「不思議、神秘」。


◇ mysterious の例文(『ライトハウス英和辞典』より)

Mona Lisa's smile is mysterious.

「モナリザの微笑は神秘的だ」